自転車に乗ると運動になりますが、運動不足を解消したり健康を維持する効果は小さいです。自転車で運動不足を解消したり、健康を維持することは無理です。
私は学生の頃に自転車に乗る生活をしていましたから、自転車の健康効果を知っています。私はその頃に冷え性で猫背でしたから、自転車に乗っても運動にならないと思っています。
30代の私は学生の頃より健康ですが、それは趣味でランニングしているからです。ランニングすると自転車に乗るより健康になります。
この記事では、自転車とランニング、ウォーキングを比較して、自転車の健康効果が小さいことを紹介します。
目次
自転車で運動不足を解消できない理由
運動不足を解消するには運動するだけでは不十分で、体に十分な負荷をかける必要があります。しかし、以下に紹介するように、自転車に乗っているときの体への負荷は小さいので、運動不足を解消することはできません。
自転車は筋肉の負荷が小さい
自転車では足や腰の筋肉への負荷が小さいので、筋肉を鍛えたり維持することはできません。自転車は速いので負荷が高そうですが、負荷は小さいです。
例えば、ランニングでは自分の足で体重を支えますし、足が着地するたびに足や膝に体重の3倍の負荷がかかります。ランニングする人は足の痛みを経験します。
自転車に乗っている場合、車輪が体重を支えますし足や膝への着地の負荷もありません。てこの原理が働くので、自転車のペダルをこぐには小さい力で十分です。しかし、小さい力を使うだけでは健康を維持することができません。
私がランニングをしていると、女性が同じくらいのスピードで通り過ぎることがあります。女性は楽に自転車をこいでいますが、足に負荷がかかっていない証拠です。
自転車は猫背になりやすい
自転車をこぐときには、腕が前に出て姿勢が前かがみになるので、自転車に乗ると猫背になったり猫背を悪化させます。自転車は姿勢の健康に悪いと言えます。
自転車と猫背の関係に関しては、以下の記事で紹介しました。参考にしてみてください。
自転車は循環器系の負荷が小さい
心臓や毛細血管などの循環器系を発達させたり維持するには、体に十分な負荷をかける必要があります。自転車に乗っても心臓や胸が苦しくないなら、負荷が足りません。
自転車の乗り方によっては、循環器系に十分な負荷をかけることができますが、それは競輪などのスポーツに限られます。一般の人がゆっくり自転車やママチャリをこいでも、十分な負荷はありません。
自転車は消費カロリーが少ない
ランニングやウォーキングと比較すると、自転車の消費カロリーは少ないので体重の維持にほとんど役立ちません。ランニングとウォーキング、自転車の消費カロリーは以下になります。
- ランニング :距離[km]×体重[kg]
- ウォーキング:距離[km]×体重[kg]×0.7
- 自転車 :時間[h] ×体重[kg]×3.5(※ゆっくり自転車に乗った場合)
例えば、私の体重は62kgであり、ランニングのスピードは5分/km、ウォーキングのスピードは11分/kmです。私が1時間の運動をすると、消費カロリーは以下のようになります。
- ランニング :12×62=744kcal
- ウォーキング:5.5×62×0.7=236kcal
- 自転車 :1×62×3.5=210kcal
ランニングやウォーキングと比較すると、自転車の消費カロリーは小さいので運動としての効率が悪いです。
自転車は消費カロリーが少ないのは本当
自転車の消費カロリーが少ないと書きましたが、これを疑うかもしれません。しかし、これは本当のことです。私はランニングしているときに、自転車の人があまりカロリーを消費していないと感じています。
私は夏に4分/kmより速くランニングすると、すごい量の汗をかきます。顔や腕から多くの汗が出て、地面にぽとぽと落ちます。しかし、同じ速度で走る自転車の人は、あまり汗をかいていませんし、余裕があります。
汗の量は消費カロリーの目安になるので、同じ速度なら自転車をこぐ人はランニングする人よりもカロリーを消費しないことになります。
自転車は運動にならない
私は学生だった18才から24才まで、1日に1時間~2時間ほど自転車に乗る生活をしていましたから、自転車の健康効果や運動不足の解消効果を知っています。自転車の運動効果は小さいです。
私はその頃に3kmのランニングができませんでしたし、冷え性で猫背でした。痩せていましたが、若い男性として十分に健康ではなかったです。
若い男性が、毎日1時間~2時間ほど自転車に乗ってもこの結果ですから、成人が自転車に乗って健康を維持することは無理です。
学生の頃に自転車に乗っていた人は、自転車の健康効果を信じているかもしれません。しかし、それは若いから健康だっただけです。ある程度の年齢になると、自転車では健康を維持できません。
運動不足かチェックする方法
自転車に乗っている人は、自転車が運動不足解消になると信じています。しかし、本当に運動不足解消になっているかをチェックしてみてください。
運動不足をチェックする方法は、30分か5kmのランニングをしてみることです。この程度のランニングがいつでもできる人は、運動不足ではありません。試しにやってみてください。
自転車に毎日乗っているのに、これができない人は運動不足です。
自転車の運動効果を高める方法
自転車で運動不足を解消したり、健康効果を得るには工夫が必要です。自転車で運動不足を解消したい人は、以下の方法を参考にしてみてください。
自転車を速くこぐ
速いスピードで自転車に乗ると、運動としての効果を得ることができます。しかし、速いスピードで自転車に乗ることは難しいです。サイクリング用の自転車ならできると思いますが、ママチャリでは無理でしょう。
町の中で自転車を時速15km以上にするのは危険ですし、自転車は重いので止まりにくいです。私が時速15kmを超えてランニングするときには、周りに強く注意します。
長時間や長距離を走る
自転車で健康効果を得るには、長距離や長時間を走る方法もあります。
会話ができるほどのスピードでいいので、連続して1時間くらい自転車に乗るようにしてください。これには心臓や毛細血管を発達させて、持久力を高める効果があります。
ポイントは途中で休憩しないことです。途中で信号に止まるのは構いませんが、短い距離や時間を足し合わせても、持久力を鍛える効果はありません。60分×1のサイクリングは30分×2のサイクリングより効果が高いです。
頻度は少なくとも、週に2回くらい必要です。自転車を休まずにこぎ続ける時間は、少なくとも30分間にしてください。
自転車通学・自転車通勤は運動解消になる?
自転車通勤や自転車通学は、運動不足解消にならない運動です。時間が短いですし、疲れるような運動をする人はいないからです。仕事の前に疲れたい人はいません。
学生にはあまりいませんが、社会人にはサイクリング用の自転車で高速に自転車通勤する人もいます。この自転車の乗り方なら、運動不足解消になるかもしれません。
肥満や体力がない人はランニングするべき
自転車は手軽な運動ですから、運動不足で肥満や体力がない人が選ぶ運動です。自転車が悪いわけではありませんが、運動不足や肥満を解消したり体力をつけるには、ランニングのほうがおすすめです。
以下の記事で、肥満の人がランニングやジョギングを安全に始める方法を紹介しましたので、参考にしてみてください。工夫するだけで、ランニングは肥満の人にとっても安全になります。
肥満の人がランニングやジョギングを始める方法。運動不足の解消は簡単
おわりに
自転車はランニングやウォーキングより楽ですから、普通に乗っても筋肉や循環器系を維持したり、ダイエットをすることはできません。自転車に乗ると筋肉や循環器系を退化させる可能性もあります。
自転車の問題の1つは、簡単に距離を稼ぐことができることです。自転車で10kmを移動すると、十分な運動をした気分になります。しかし、趣味のランニングでも10kmを走ることは普通です。自転車なら20kmほど必要です。
体重を維持するならランニングがおすすめ
手軽な運動で体重を維持するには、ランニングがおすすめです。
私は趣味でランニングをしていますが、1か月あたり200kmを走ることを5年間続けていて、身長:181cm、体重:62kg、体脂肪率:5%~8%を維持しています。適切な体重や体脂肪率を維持するには、ランニングがおすすめです。
月間走行距離200kmを続けると体重や体脂肪率がどうなるか、以下の記事で紹介しました。参考にしてみてください。
1か月に200kmのランニングと体重と体脂肪率の変化