精神病の原因は心?脳?正解はどっちでもない

うつ病や不安障害などの精神病にかかっている人は、精神病の原因に興味がありませんか?精神病の原因は脳や心(考え方の癖、精神力の不足、甘え)などといわれていますが、これらは間違っています。

私は不安障害にかかっているので知っていますが、精神病の原因は1つではありませんし、脳か心のどちらかでもありません。原因が脳か心のどちらかと考えるのは間違っていますし、病気の治療にも役立ちません。

この記事では、私が不安障害を改善したときの経験に基づいて、精神病の原因を紹介します。

精神病の原因

1.脳が原因で精神病になる場合

精神病の原因の1つは、脳の働きに異常が起きることです。

例えば、脳内の化学物質であるセロトニンの働きに問題がおきると、心の働きにも影響が現れます。セロトニンは神経伝達に関係しますが、この働きが悪くなると神経伝達がうまくできないからです。

心は脳に関係がないという考えもありますが、これは間違いです。酒を飲むと精神に影響が現れますし、空腹になって血糖値が下がると気力がなくなります。心と脳は密接につながっています。

 

2.心が原因で精神病になる場合

精神病の原因には、心(心の癖や考え方、甘え、精神力)もあります。精神病になりやすい考え方をしていると、実際に精神病になるからです。

例えば、同じことを何度も考えたり思い出すのは反芻と呼ばれますが、これは心の癖の1つです。辛いことを何度も反芻すると、心のダメージを増幅して精神病になりやすくなります。

PTSDは精神病の1つですが、PTSDを発症する原因の1つはストレスを受けた出来事を繰り返し思い出すことです。恐怖や不安を繰り返し経験することで、心のダメージが大きくなりすぎるのでしょう。

 

3.精神病の原因は1つでない

人間には不合理な考え方をする癖がありますが、問題の原因が1つだと考えるのも不合理な考え方です。精神病の原因が、心か脳のどちらか1つと考えるのは間違いです。正しいのはその両方と考えることです。

例えば、精神病の原因の割合のうち、心が60%、脳の機能障害が40%の場合には、どちらも原因ということができます(実際には、この割合を測定することはできません)

 

専門家によって見解が違う理由

精神病の専門家には、以下のような分野の人がいます。専門家が所属する分野によって、その考え方が異なります。

  1. 脳の組織に基づいて、精神病を分析する人
  2. 遺伝子に基づいて、精神病を分析する人
  3. 脳の神経伝達物質に基づいて、精神病を分析する人
  4. 考え方に基づいて、精神病を分析する人
  5. 患者の育ち方に基づいて、精神病を分析する人
  6. 精神力や甘えに基づいて、精神病を分析する人

1、2は医師などに多いです。脳の医師が精神病を考えるときには、脳の機能や血流、発達を調べたりします。

3は分子生物学や薬学系の研究者、製薬会社の研究者です。精神病の薬を作っている人は、神経伝達物質に着目しています。

4はカウンセラーや臨床心理士などです。認知行動療法などを指導する人は、考え方に基づいて精神病を治療します。

5は教育者や社会学の研究者です。精神病の人が育った環境や虐待の有無に基づいて、精神病のことを考えます。

6は知識や経験がない素人です。精神病を病気と認識していないので、精神病の人を怠けていたり甘えていると考えます。このタイプの人は精神病を正しく判断できません。

専門家によって精神病の見解が違う理由は、精神病を考えるときの立場や角度が違うからです。

 

4.正しい考え方

精神病の原因はそれを判断する人の立場によって違うので、1つではありません。しかし、精神病の人にとっての正しい考え方は、元気に生きていけたり病気を治すことができるものであり、以下のようなものです。

 

精神病の原因の1つは脳の機能障害と考える

精神病の原因が脳の機能障害だと考えると、精神病の人は心が楽になります。自分の心の弱さが原因でなければ、自分を責めなくて済むからです。また、脳の機能を回復させるための薬を使うこともできます。

 

精神病の原因には、心もあると考える

精神病の原因には、心の癖や考え方もあると考えてください。考え方を変えると、不合理に苦しむことがなくなります。これは甘えた考え方を改めたり、弱い根性を鍛え治すことではありません。

何でも自己責任と考えるのは不合理な考え方ですし、役に立ちません。

 

精神病を改善した私の考え方

私は不安障害の社会不安障害にかかっていますが、現在は病気がよくなりました。参考として、私が社会不安障害を改善した体験を紹介します。社会不安障害は社交不安障害とも呼ばれる対人恐怖症です。

私は社会不安障害にかかっていますが、最初の頃は自分を責めることが多かったです。私は病気のことを知らなかったので、自分を責めることしかできませんでした。自分の意志力が不足していたり、甘えているのかと自問自答する日々が続きました。

私が病気のことを知って社会不安障害を学んでいくうちに、社会不安障害の原因が脳の機能障害と心の両方だと考えるようになりました。

社会不安障害の原因が脳の機能障害とわかってからは、自分のことを責めなくなりました。私は自分の行動には責任をもちますが、臓器の1つである脳の機能には責任をもてません。
これに関しては、他の人も同じです。例えば、胃潰瘍になった人は病気が自分の責任だと考えないでしょう。

また、自分の考え方も少し悪かったと思うようにしました。私の考え方は100点満点ではありませんし、100点満点の人はいません。他人と同じように、私にも改善の余地があるのだろうと考えました。

このように考えるようになってから、私は自分を責めなくなりました。私は少し悪いですが、それほど悪くありません。

自分を責めなくなったことで、私には認知行動療法をするだけの心の余裕ができました。精神病の原因に関する不毛な堂々巡りをやめると、病気を治療することに時間とエネルギーを使うことができるようになります。

私の社会不安障害はかなり良くなりましたが、それは精神病の原因について正しい理解をしたからです。

 

おわりに

精神病にかかっている人には、精神病の原因は複数だと考えることがおすすめです。精神病の原因が自分のせいだと考えると、自分を責めて辛いだけですし、治療をすることができなくなります。

正しい考え方とは役立つものであり、病気などの問題を解決することができるものです。

 


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