潔癖症と精神病の違い。強迫性障害の汚染恐怖との比較

きれい好きや潔癖症の人は自分が病気か不安になりませんか。潔癖症はその度合いが強すぎると病的なものになりますが、潔癖症自体は病気ではありません。

汚いことが病的に気になる場合には、汚染恐怖や不潔恐怖と呼ばれる病気にかかっているかもしれません。これは強迫性障害の1つです。潔癖症と病気の違いは、その人が強く苦しみを感じるかどうか、社会生活を営むのに障害になっているかです。

私は強迫性障害にかかっており、汚染恐怖が実際にどんなものかを理解しています。ストレスが強い時期には、トイレをするときにも汚染恐怖の症状が出ることがあります。

この記事では私が実際に経験したことに基づいて、きれい好きや潔癖症と、病的なものである汚染恐怖の違いを紹介します。健康な人は精神病の人を理解することは難しいでしょうから、この記事が参考になればうれしいです。

 

1.潔癖症と汚染恐怖(強迫性障害)

1-1.潔癖症

きれい好きや潔癖症の人は汚いものに嫌悪感や苦痛を感じることはありますが、社会生活を営むことができている状態です。周りから見るときれい好きとは思われるでしょうが、異常としてみられることはありません。生活をしていて何かに汚いと思うことは頻繁にありますが、それが終わると忘れることができます。

 

1-2.強迫性障害(OCD)の汚染恐怖(精神病)

汚染恐怖は不潔恐怖とも呼ばれますが、これは潔癖症のレベルを通り越して病的なものです。汚染恐怖の人は汚いものに嫌悪感や苦痛を感じて、社会生活を営むことに支障が出ています。

汚染恐怖の人は自分の不安感が強いことを恥ずかしく思っているので、他人に知られないようにしますし、必要があれば害のない範囲で嘘やごまかしなども使います。周りの人から見ると、少し神経質なところがある普通の人に見えるかもしれません。

生活をしていて何かに汚染恐怖を感じるとそれに心がとらわれてしまい、30分程度は他のことができなくなることがあります。

 

2.トイレの際の潔癖症と汚染恐怖の人の違い

潔癖症と病的な汚染恐怖の人の違いを、汚いと感じやすい身近な例であるトイレを使って説明します。

 

2-1.潔癖症の人の場合

潔癖症の人はトイレルームに入ることや、トイレで用を足すことは汚いと感じるでしょうが、用を足すことはできます。用を足した後は石鹸で手を洗いますが、トイレルームから速やかに出て仕事や日常の生活に戻ることができます。

この程度の場合には、仕事や日常生活に支障が出ていないので病気ではありません。多少の苦痛はあるでしょうが、常識的に許容範囲のものです。

 

2-2.汚染恐怖(病気)の人の場合

汚染恐怖の人の症状には個人差がありますから、ここで紹介する内容がすべて当てはまるとは限りません。また、同じ人でもストレスが強くなる時期には、症状が強くなります。

汚染恐怖の人が会社などの外出先でトイレを使う場合をa、外出先のトイレを使うことができない場合はbで説明します。

 

a.トイレを使うことができる場合

  1. ドアノブをつかむことに抵抗がある
    トイレルームに入るときに、トイレルームのドアノブをつかむことができなくて困ります。ドアノブは誰が触ったかわからないので、尿や便、病原菌などで汚染されている可能性があるからです。苦痛を我慢してドアノブに触れます。
  2. 用を足す前には石鹸で手を洗う
    トイレルームに入った後は、自分の陰部に触れる前に石鹸で手を洗います。
    これは、トイレルームのドアノブやトイレルームに来る前に接触したものについているかもしれない病原菌を除去するためです。例えば、自分の机やスマートフォン、電灯のスイッチなどがあるでしょう。
  3. 用を足すとき
    男性が小便をするときには小便器を使いますが、小便器の周りには他の人の尿が飛び散っているので、それらを踏まないように細心の注意を払います。
    男性でも女性でも個室を使うとすると、施錠や便座の上げ下げ、洗浄ボタンを押す際にはトイレットペーパーをつまんだ手で行い、直接触らないようにします。便器には洋式タイプと和式タイプのものがありますが、直接便座に腰を掛ける洋式タイプの場合、汚染恐怖の人はトイレをすることができないこともあります。
  4. 用を足した後
    手を石鹸で洗います。汚染恐怖の人の手の洗い方には特徴があり、その人が好きな数まで繰り返し洗うことです。例えば8は縁起が良い数ですので、その回数まで繰り返し手を洗うかもしれません。
  5. トイレルームから退室するとき
    トイレルームから出るときにはトイレルームのドアノブに触る必要がありますが、トイレルームから出た後は手を洗うことができないので、トイレルームに入る前とは状況が異なります。
    ドアノブに触る際には、ペーパータオルやトイレットペーパーを使って手で直接触らないようにします。ペーパータオルやトイレットペーパーがない場合には、トイレのドアノブを触ることができないので、他の人がトイレルームに入ってきてドアを開けることを待つことがあります。例えば、5分程度なら待つでしょう。
    他の人が入ってこないと思われるときには、自分が持っているハンカチを通してドアノブに触りますが、このハンカチは他のものに触れないように注意して片づけます。汚染恐怖の症状が強い場合には、このハンカチを捨ててしまうかもしれません。

b.トイレを使うことができない場合

汚染恐怖の人は不安感が強すぎて、自宅以外のトイレを使うことができないことがあります。その場合には、その人は外出をすることができないか、外出時にすぐに自宅に戻ってこれる範囲内の外出だけができるようになります。このレベルまで汚染恐怖の症状が強くなると、引きこもりなどになります。

 

3.おわりに

潔癖症と精神病の違いは、仕事や日常生活を営むことに支障が出ているか、本人が強い苦痛を感じているかです。

潔癖症の人は汚染恐怖のことを知っておいてください。ストレスが強い時期や結婚や出産、転勤などのライフイベントをきっかけに精神病を発症することがありますが、病気とわかっていると治療を受けることもできます。

この記事では、潔癖症と汚染恐怖の違いを紹介しましたが、汚染恐怖は強迫性障害と呼ばれる不安障害の1つであり、他の病気を合併症として発症することもあります。それらには、人間や就職活動の面接などの社会的な状況に恐怖を感じる社会不安障害(SAD)、バスや電車などに乗れなくなる広場恐怖などがあります。

 


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