加害恐怖を克服する方法。私が強迫性障害(OCD)の加害恐怖症を治した方法

強迫性障害(OCD)の加害恐怖症に苦しんでいませんか?加害恐怖になると、他人を傷つけるのではないかという病的に強い不安を感じるようになります。実際に他人を傷つけることはありませんが、その不安に苦しむのが加害恐怖です。

私は強迫性障害(OCD)にかかっているので、加害恐怖に苦しんでいたこともあります。しかし、自分なりに加害恐怖を克服するための工夫をしたことで、加害恐怖をほとんど治すことができました。

この記事では、強迫性障害(OCD)の加害恐怖を克服する方法を紹介します。加害恐怖に苦しんでいる人は参考にしてみてください。
この記事で紹介する方法は、うつ病や不安障害の治療に使われる認知行動療法(CBT)に基づくものです。

1.加害恐怖を克服する方法

加害恐怖を克服するには以下のステップによって、加害恐怖の強迫観念(不安)と強迫行為(異常がないことの確認)、不安からの逃避を抑える必要があります。

 

1-1.不安が加害恐怖だと気づくこと

他人を傷つけたり傷つけたのではないかと不安になったときには、それが加害恐怖の症状だと気づく必要があります。加害恐怖に気づくことができないと、不安に圧倒されてしまって加害恐怖を克服することができません。

不安が加害恐怖だと気づくと、冷静になることもできます。自分は強迫性障害に騙されているだけだと気づきますし、加害恐怖を抑えるための反論をすることが簡単になります。

加害恐怖に気づくには、加害恐怖というものを知っていること、自分が加害恐怖になっていることを自覚すること、加害恐怖が悪化する時期やタイミングを知っていることが必要です。

加害恐怖が悪化するとき

加害恐怖は以下のような時期やタイミングで悪化します。これらを知っておくと、加害恐怖に気づくことに役立ちます。

  • 仕事や試験、対人関係などでストレスを感じているとき
  • 危険なものが周りにあるとき
  • 慣れていないことをするとき(旅行、普段はしない買い物など)

例えば、私は旅行などに行く際に加害恐怖が強くなることを知っていますから、心の準備をしています。心の準備があると、加害恐怖が心に浮かんでもそれを見破ることが簡単です。

 

1-2.条件反射的に、加害恐怖に反論すること

加害恐怖を克服するには、加害恐怖を認識してから条件反射的に、加害恐怖に反論する必要があります。条件反射的に反論をすると、加害恐怖が強くなることを防ぐことができます。

車の運転と加害恐怖

例えば車を運転しているときに、他人を車で傷つけたりひいたという加害恐怖を感じた場合には、以下のような反論が役に立ちます。

  1. 事故が起きたような音や衝撃、被害者の悲鳴はなかったから大丈夫
  2. 事故の音や衝撃、被害者の悲鳴は大きいので、見落とすことはない
  3. 同乗者が驚いたりしていない
    (事故が起きていたら、同乗者の様子が変わっているはずだ)
  4. 今までに、加害恐怖が一度も現実になったことはないから、今回も大丈夫
  5. サイドミラーやバックミラーを見ても、他人が倒れている様子はない
  6. 私は安全運転をしているから、他人を危険にさらすことはない
  7. 私の車の速度は、事故を見落とすほど速くない
    (60km以下の速度では、事故を見落とすことはまずない)
  8. 他の車が止まっていない(事故を目撃したら、救助活動をしているはずだ)

 

状況に合わせた反論を考える

加害恐怖を感じる状況に応じて、加害恐怖を抑え込む反論を考えてください。加害恐怖が複数の状況で起きる場合には、それぞれの反論が必要です。

例えば、加害恐怖を感じる場面には車の運転をしているとき、電車のホームで他の人と並んでいるとき、赤ちゃんを抱いているときなどがあります。それぞれに合わせて反論を考えてください。

 

早い段階で加害恐怖を封じ込めることが大事

不安障害の1つに広場恐怖症があります。これは閉所恐怖症とも呼ばれますが、身動きができない状況でパニックになってしまうものです。

私は広場恐怖症を克服したので経験的に知っていますが、広場恐怖症を克服するには、早い段階で不安を抑え込むことが必要です。パニックになってしまったり、パニックになるほどの恐怖は抑え込むことが難しくなります。

加害恐怖を克服するときも同じであり、加害恐怖が心に浮かんでからすぐに抑え込むようにしてください。加害恐怖で苦しんでいる人は、早い段階で不安を抑え込むことに失敗しているかもしれません。

早い段階で加害恐怖を抑え込むには、条件反射的な反論を身につける必要があります。

 

1-3.反論を紙にメモすること

加害恐怖に対する反論をするには、紙にメモするようにしてください。紙に書くとしっかりした反論を作ることができますし、何度も読み返すことができます。何度も読み返すことは、条件反射的な反論を身につけるのに必要です。

私は日記をつけていますが、それに加害恐怖などを抑えるのに役立つ洞察や反論などをメモしています。何度も見返すことができますし、書くと忘れません。

 

1-4.加害恐怖を我慢すること

加害恐怖を克服するには、強迫行為(確認行為)を我慢する必要があります。頭で考えるだけでは加害恐怖を克服することはできず、実際の我慢が必要です。
これらは認知行動療法のエクスポージャと反応妨害と呼ばれるものです。

強迫行為を我慢するときには、自分をできるだけ安心させる必要がありますが、これにはしっかりとした反論が役に立ちます。
反論をすることで、
加害恐怖が現実になっていないことを納得すると、加害恐怖の不安が和らいで強迫行為の衝動も小さくなるからです。

加害恐怖の内容によっては、その場を立ち去りたいと思うかもしれません。しかし、我慢してその場にとどまるようにしてください。
加害恐怖から逃げてしまうと、加害恐怖を克服することはできません。また、自分が他人を傷つけないということを確信できなくなります。

これは他の恐怖症を克服する場合でも同じです。
例えば、高所恐怖症や広場恐怖症を克服する際にも、我慢してその場にとどまり続ける必要があります。

 

加害恐怖はしばらくすると消える
加害恐怖は5分~20分程度で消えます。この時間だけ恐怖を我慢すると、加害恐怖の克服につながります。

私は赤ちゃんに対して加害恐怖を感じたことがあります。親戚の赤ちゃんを抱いているときに、その赤ちゃんを傷つけるのではないかという加害恐怖が心に浮かびました。

私は加害恐怖を克服する方法を知っていたので、加害恐怖から逃げ出さずに赤ちゃんを抱き続けていました。しばらくすると、私は赤ちゃんを傷つけることはないと確信しましたし、加害恐怖も消えていきました。

加害恐怖を克服するためには、その場にとどまってください。

 

1-5.自分を信頼すること

加害恐怖に苦しんでいる人は、自分が加害恐怖で心に浮かんだことを実行して、他人を傷つけたことがあるかを思い出してください。過去に加害恐怖を実行したことがなければ、今後もないでしょう。心に浮かぶことと、それを実行することには大きな差があります。

私は加害恐怖で心に浮かんだことを他人に実行したことは、1度もありません。

 

2.加害恐怖を克服するのに必要な期間

2-1.克服にかかる期間は数か月

加害恐怖を克服するには、この記事で紹介した方法を習得する必要があります。また、この方法を知っているだけでは効果がなく、加害恐怖を感じたとき、条件反射的にこの方法を使うようになる必要があります。

このために必要な期間には個人差がありますが、少なくとも数か月は必要です。私は加害恐怖を克服するための条件反射的な反論ができますが、これを身につけるには数か月がかかりました。

 

2-2.加害恐怖を早く克服する方法

加害恐怖を早く克服するには、加害恐怖を感じることとそれを抑え込むことを何度も頻繁に経験するのがおすすめです。これは広場恐怖症などを克服するときも同じであり、頻繁に繰り返すほど克服も早くなります。

 

3.おわりに

私は加害恐怖に苦しんでいましたが、この記事で紹介した方法を身につけたことで加害恐怖をほとんど克服することができました。加害恐怖に苦しんでいる人は、この記事で紹介した方法を試してみてください。

加害恐怖を抑え込むことを繰り返すと、反論するのが早くなるので加害恐怖を抑え込むことが簡単になります。

加害恐怖を克服することはできますが、ゼロにすることは難しいと思います。しかし、加害恐怖をゼロにすることはできなくても、加害恐怖が心に浮かんでから数十秒程度で不安を抑えることができれば、生活に悪影響がでたり強い不安を感じることはなくなります。

 

3-1.加害恐怖を克服する考え方(認知行動療法)

この記事では、加害恐怖を克服するための行動を紹介しましたが、加害恐怖に対する洞察を深めることも役に立ちます。

加害恐怖の原因の1つは不合理な考え方をしていることですが、洞察によってこの不合理さに気づくと、自分は加害恐怖を実行しないという確信を強くすることができますし、加害恐怖が起きても不安に圧倒されなくなります。

以下の記事で、加害恐怖を克服するのに役立つ洞察を紹介しましたので、参考にしてみてください。

強迫性障害(OCD)の加害恐怖を克服するための洞察や気づき

 


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