歌うと恥ずかしいのはカラオケ恐怖症。克服の方法は音痴の矯正でない

人前で歌を歌ったり、カラオケに行くことが怖くありませんか。それはカラオケ恐怖症かもしれません。忘年会や年末年始になると、付き合いでカラオケに行くことが増えますが、カラオケ恐怖症の人にはつらいものです。

カラオケ恐怖症は精神病ではありませんが、本人にとっては人前で歌を歌ったりカラオケをすることに強い不安や恐怖、苦痛を感じます。カラオケ恐怖症はあがり症と似ていますが、不安や苦痛を病的に強く感じるものです。

私はカラオケ恐怖症だったことがありますが、これを自分で克服した経験があります。カラオケ恐怖症の克服に必要なことはカラオケに行く場数を踏むことであり、音痴の矯正ではありません。一定の年齢になると音痴を矯正することは難しいですが、場数を踏むことなら簡単です。

この記事では、私がカラオケ恐怖症を克服した経験をもとに、カラオケ恐怖症を克服する方法(エクスポージャ)を紹介します。エクスポージャは精神病を治療する方法である認知行動療法(CBT)の1つです。

 

1.カラオケ恐怖症

カラオケ恐怖症は人前で歌うことに強い恐怖を感じるもので、カラオケの経験がない人はこの恐怖症にかかっていても不思議ではありません。

 

1-1.精神病との関係

カラオケ恐怖症自体は精神病ではありませんが、これに近い精神病には社会不安障害(SAD)があります。これは対人恐怖症や社交不安障害とも呼ばれ、普通の人よりも恥に対する感性が強かったり、恥をかくことを強く恐れるもので、治療を必要とする精神病です。

社会不安障害の人がかかる恐怖症には、以下のようなものがあります。

  • 会食恐怖症:人前で食事することに恐怖を覚える
  • スピーチ恐怖症:スピーチすることに恐怖を感じる
  • 排尿障害:他人が近くにいると排尿できなくなる
  • 電話恐怖:電話の応対を他人に見られるのが怖くなる

 

1-2.カラオケ恐怖症の原因

カラオケを恐れる理由は個人によって違いますが、以下のような理由や恐怖が原因でしょう。私は昔、カラオケ恐怖症だったことがあるので、その頃の記憶を参考にピックアップしてみました。他の人には別の原因があるかもしれません。

  1. 子供の頃に人前で歌って恥をかいたこと
  2. 音痴であること
  3. 音痴であることが他人に知られてしまい、恥をかくことが怖いこと
  4. 自分の歌が下手で、盛り上がった場をしらけることが怖いこと
  5. カラオケなどの人前で歌う経験がなかったこと
  6. カラオケで歌う曲がないこと(曲を知らないこと)
  7. 歌う曲がアニソンや演歌ばかりで、他人から否定的な評価を受けること
  8. 歌っている際中に嫌になって、逃げ出してしまうことが怖いこと
  9. 歌っているときに声が出なくなって、周りから心配されること
  10. 歌っているときに、周りの人から注目されることが怖いこと
  11. 歌っているときに、その場から動けないことが怖いこと(広場恐怖)

いずれの場合にも、この記事で紹介する方法であるエクスポージャ(暴露療法)は効果があります。

 

1-3.カラオケ恐怖症の克服方法(エクスポージャ)

カラオケ恐怖症を克服する方法には、精神病を治療するために使われる認知行動療法(CBT)の1つであるエクスポージャ(暴露療法)がおすすめです。

これはカラオケを何度も経験することで、カラオケに感じている恐怖が本当かを検証したり、カラオケへの恐怖に慣れることを目的とするもので、最終的にはカラオケに対する恐怖をほぼ取り除くことができます。

私はカラオケ恐怖症を克服しましたが、この方法を使いました。

 

段階的にステップを上げる

カラオケが怖くてできないのに、カラオケを何度も経験することが克服の方法だというと、馬鹿げていると思うかもしれません。しかし、以下のような段階的なステップを使うと、カラオケをすることができるようになります。

  1. 自分1人でカラオケをしてみる
  2. 家族などの恥をかいても構わない人とカラオケをしてみる(2人~4人)
  3. 町で1人で歌を歌ってみる(鼻歌)
  4. 友人と少ない人数でカラオケをしてみる(2人~4人)
  5. 短い時間だけカラオケをしてみる(1時間だけ、数曲だけ)
  6. 職場の同僚などと数人でカラオケをしてみる(5~10人)
  7. 職場の忘年会などで多くの人を前にカラオケをしてみる(10~20人)

例えば、1人でカラオケをすることはできるでしょうし、慣れると家族とカラオケをすることにも苦痛を感じなくなります。そのように段階を踏んでいくことで、最終的には多くの人の前で歌を歌っても苦痛を感じなくしたり、許容できるようになります。

 

頻繁に行う

エクスポージャでは、効果が現れるまで何度も同じ経験を繰り返します。カラオケ恐怖症を克服するために、週に1回程度はカラオケに行ってください。

 

不安や恐怖を検証する

エクスポージャでカラオケに行くたびに、恐れていたことが現実に起きるかをチェックしてみてください。

例えば、音痴であることを他人に馬鹿にされると考えている人は、実際に馬鹿にされるか検証してください。私の予想ですが、大人の人間関係では音痴で馬鹿にされません。常識や悪意のない範囲でからかわれるかもしれませんが。
子供は音痴だとからかわれますが、大人と子供は違います、

音痴であっても、場をしらけさせることはありませんし、誰も気にしません。
恥ずかしくても、途中で逃げ出すこともまずありません。

実際に、自分で検証してみてください。

 

2.カラオケ恐怖症を克服した私の方法

2-1.カラオケ恐怖症を克服した動機・きっかけ

私は22才の頃までほとんど人前で歌うことがなかったので、カラオケ恐怖症でした。中学の頃に不登校だったこと、社会不安障害(SAD)を発症したこと、人前で歌う経験がなかったことが、カラオケ恐怖症の原因だったと思います。

大学の4年生になると研究室に配属されるので、忘年会や打ち上げなどの付き合いを経験しますが、そのときに初めてカラオケに行くことになりました。もちろん、全力で断ったのですが、付き合いで断り切れませんでした。

そのときのカラオケでは、私はほとんど歌を歌いませんでしたし、周りの人も私に気を遣ったと思います。
正直に言って、このときのカラオケはかなり失敗でしたが、私がカラオケ恐怖症を克服しようと決意したのもこのときです。

 

2-2.カラオケ恐怖症を克服した方法

私は大学院に進学したので24才までは学生でしたが、この頃に友人とカラオケに積極的に行くようにしました。この時期に少なくとも週に1回はカラオケに行きましたが、これが私のカラオケ恐怖症の克服に役立ちました。

色々な友人とカラオケに行ってみると、以下のようなことに気づきました。

  1. 私は間違いなく音痴でしたが、それは全く問題にならないこと
    (場はしらけないし、からかわれない)
  2. 他の友人もみんな音痴だったこと
  3. 音痴でも歌う経験を積むと、歌が多少は上手くなること
  4. カラオケを何度も経験するうちに、恐怖が消えること
  5. 最初の1曲目を歌うときには緊張するけど、数十秒で落ち着くこと
  6. 2曲目以降は不安にならないこと
  7. カラオケ恐怖症は音痴でも克服できること
  8. ほとんどの人は自分が歌う歌に興味があり、他人の歌に興味がないこと

私が感じていたカラオケへの不合理な不安や恐怖は、私の考えすぎだと気づいたことも、カラオケ恐怖症の克服に役立ちました。

 

3.カラオケ恐怖症を克服するアドバイス

3-1.カラオケに頻繁にいくこと

この記事では、エクスポージャによるカラオケ恐怖症の克服方法を紹介しましたが、それには一定の頻度でカラオケに行く必要があります。

おすすめの頻度は週に1回か2回で、カラオケへの恐怖を感じなくなるまで続けてください。必要な期間には個人差がありますが、数か月程度で十分です。

 

3-2.数十曲の歌を覚えること

歌うことができる歌を多く覚えておくと、カラオケに行ったときに歌が切れることを防ぐことができます。必要な歌の数は数十程度で、音痴を矯正する必要はなくある程度のリズムをとれれば十分です。

曲に関しては、同性の歌手が歌うものが無難で有名な歌がいいでしょう。好きな歌手の有名な歌を10個ずつ覚えることがおすすめです。社会人にはアニメソングはおすすめしません。

参考までに、私は1983年生まれの男性ですが、GLAY、ラルクアンシエル、T.M.Revolution、スキマスイッチ、ポルノグラフィティなどの歌を中心に、200程度は歌うことができます。

 

3-3.音痴の矯正はいらない(下手でいい)

カラオケ恐怖症の克服するには、音痴を矯正する必要はありません。カラオケ恐怖症の克服に必要なのは慣れること、人前で歌っても問題がないことを理解することです。音痴を気にするのではなく、カラオケを多く経験するようにしてください。

私は音痴ですが、カラオケ恐怖症を克服することができました。音痴でも、カラオケ恐怖症になっていない人は多いです。

 

3-4.恥ずかしさや緊張はすぐに消える

カラオケを始めれば、恥ずかしいのはすぐに気にならなくなります。これはスピーチなどもそうですが、恥ずかしさや緊張は長続きしません。

恥ずかしさや緊張は1分程度で消えますし、2曲目以降は恥ずかしさや緊張がかなり小さくなります。

 

4.おわりに

カラオケ恐怖症で悩んでいる人は、この記事で紹介した方法を試してみてください。他の人もカラオケ恐怖症を克服できます。

カラオケ恐怖症は精神病ではないので、精神科に通院したり薬を服用する必要もありません。エクスポージャを繰り返すだけで恐怖症を克服することができると思います。もちろん、あまりにも不安が強い場合には、精神科の医師やカウンセラーに相談してもいいでしょう。

カラオケ恐怖症を克服するために、私がカラオケに行った回数は数十回程度、かかった費用は数万円程度ですが、その分の価値はありました。他の恐怖症もそうですが、恐れを克服することには大きな価値があります。今では、カラオケを好きになったほどです。

 

4-1.他の恐怖症とその克服方法

この記事では、カラオケ恐怖症を克服する方法を紹介しましたが、他にも多くの恐怖症があります。恐怖症とそれを克服する方法を以下の記事で紹介しましたので、参考にしてみてください。

例えば、カラオケ恐怖症は恥が関係する恐怖症ですから、カラオケ恐怖症の人は発表やスピーチなどに強い恐怖を感じる発表恐怖症にもかかっている可能性があります。

恐怖症を克服するための認知行動療法(CBT)と効果や方法の一覧


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