強迫性障害(OCD)の加害恐怖を克服するための洞察や気づき

自分が他人を傷つけるのではないかと考えて恐ろしくなったり、悩んだことはありませんか?それは、加害恐怖症と呼ばれるものであり、精神病の強迫性障害(OCD)の症状の1つです。

私は強迫性障害にかかっていて、加害恐怖症にも苦しんだ時期があります。しかし、自分なりに加害恐怖症について考えたことで、加害恐怖症をほぼ克服することができました。

この記事では、私が加害恐怖症を克服するのに役立った洞察を紹介します。加害恐怖症に悩んでいる人が恐怖症を克服することに、この記事が役立つとうれしいです。

 

1.加害恐怖症とは

加害恐怖症は精神病である不安障害の強迫性障害(OCD)の症状の1つです。その症状は、他人を傷つけるのではないかと考えたり、実際に傷つけたのではないかと考えて、強く動揺したり不安になるものです。他人を傷つける内容には個人差がありますが、以下のようなものが多いと思います。

  • 車を運転中に人身事故を起こすかもしれない。起こしたかもしれない
  • 電車の列に並んでいるときに、誰かをホームに突き落とす。突き落としたかもしれない
  • 妊婦や子供を傷つける

加害恐怖症の人が実際にこれらをすることはありませんが、してしまうのではないか、してしまったのではないかと恐れています。

私はこれらの考えが心に浮かんだことはありますが、実際にしたことはありません。

 

2.加害恐怖症を克服するのに役立つ洞察

私が自分で加害恐怖症を克服することに役立った洞察を紹介します。もし、この中に納得するものがあればノートなどにそれをメモしておいて、繰り返し読んだり、加害恐怖症になったときに思い出してください。1度だけ読んでも忘れてしまいますが、繰り返すと忘れなくなります。

 

2-1.絶対に他人を傷つけることはない

私が加害恐怖を克服するのに役立った洞察の1つは、加害恐怖で実際に他人を傷つけることは絶対にないと悟ったことです。私は意図的や偶然に、不要な暴力で他人を傷つけることはなかったですし、現在も今後もありません。

もちろん、私は人間ですから怒りで突発的な暴力をふるうことがあるかもしれません。しかし、それは怒りがきっかけになって起きるのであり、加害恐怖のように何の前振れや理由もない突然の暴力はあり得ません。

 

起きる間違いと起きない間違いを知る

間違いには起きる可能性があるものと絶対に起きないものがありますが、加害恐怖で他人を傷つける間違いは絶対に起きないものです。

私は計算で間違うことがありますし、ブログを書いているときにはタイピング間違いもしますが、加害恐怖で感じるような間違いをすることはありません。
例えば、車で他人をひくような間違いはしません。

 

自分が他人を傷つけるときを知っておく

自分がどういうときに他人を傷つける可能性があるかを知っておくことは、加害恐怖症の克服に役立ちます。
例えば、私が他人を傷つける状況は以下のようなものです。

  • 私が成人する前の子供だったとき
  • 私が自衛のためにやむなく暴力をふるうとき
  • 極端な怒りを感じているとき

参考までに、私は成人してから強い怒りを感じたことは何度もありますが、他人に暴力をふるったことはありません。ほとんどの人は感情が爆発しても、暴力をふるうことはないだろうと思います。

 

2-2.何かをしてしまったら気づく

加害恐怖の1つには自分が他人を傷つけたとき、それに気づかないのではないかと感じることがあります。

例えば、車を運転していて人身事故を起こしたのに、それに気づかなかったのではないかと感じることは加害恐怖の症状の1つです。実際には、これはまずありえません。

車で他人や物に衝突するとすごい音がしますし、事故の直後に本能的に急ブレーキを踏みます。緊張と恐怖を感じますから、事故に気づかないということはありません。

ニュースなどを見ていると、車で人身事故を起こした容疑者が人をはねたことに気づかなかったと言うことがあります。これはほとんどの場合は意図的な嘘であり、容疑者がひき逃げの罪を逃れるためにしていることです。加害恐怖を感じる人は、自分はそれらの容疑者と違うことを自覚すると安心するでしょう。

 

2-3.体のコントロールを失うことはない

加害恐怖症になっている人は、不安障害の1つである広場恐怖症にかかったことがあるかもしれません。広場恐怖症はバスや電車などの身動きが取れない状況でパニックになったり、体のコントロールが失われることの恐怖を感じるものです。

加害恐怖症は体のコントロールを失うことへの恐怖の点で、広場恐怖症と似ています。また、加害恐怖症は広場恐怖症と同じ不安障害ですから、併発している可能性があります。

私は広場恐怖症にかかっているので知っていますが、体のコントロールを失うのは身動きをすることができない状況だけであり、以下のような状況では絶対にパニックになったり体のコントロールを失うことはありません。

  • 車の運転をしているとき
  • ショッピングセンターで妊婦や子供を見ているとき
  • 駅で電車に乗るために列に並んでいるとき

私はこれに気づいたとき、体のコントロールを失って他人を傷つけることは絶対にないと悟りました。広場恐怖症のパニックになることはあるかもしれませんが、そのときには前兆や自覚症状があります。いきなり体のコントロールを失うことはありません。

また、広場恐怖症のパニックが発症したとしても、この症状は息苦しさや心臓麻痺で死ぬという恐怖だけであり、他人を傷つけることはありません。

私はレントゲン撮影のときに、広場恐怖症のパニックに近い状態になったことがあります。しかし、他人を傷つけたことはないですし、傷つけることを考えたこともありません。

加害恐怖症の人は、自分が体のコントロールを失う状況を考えてみると、体のコントロールを失わない状況もわかるので、加害恐怖症を克服するのに役立ちます。

 

2-4.完全な証明は不要。納得するだけでよい

私が加害恐怖症を克服するのに役立った洞察を紹介してきましたが、これを読んだ人は納得することができないかもしれません。確かに、私の洞察は他人を傷つけないことの証明にはなっていませんし、証明することもできません。しかし、証明は不要です。

私は加害恐怖症で他人を傷つけないことを証明できませんが、納得しています。加害恐怖症を克服するのに証明は不要であり、自分が絶対に他人を傷つけることはないと納得することができれば十分です。証明しようとして躍起になっても答えが出ない深みにはまるだけです。これは強迫性障害の他の不安でも同じです。

参考までに、厳密な証明が要求される数学では、正しいのに証明できないときには自明という考え方を使って納得し、それ以上考えないことがあります。例えば、1が0より大きいことは証明できないので、自明と考えて終わりです。

数学で証明が不要なときがあるなら、私たちの日常生活でも証明はいりません。

 

2-5.加害恐怖を実行した人はいない

強迫性障害にかかっている人の割合は、人口の1%~2%といわれています。日本には、100万人ほどの強迫性障害の人がいることになり、同じように加害恐怖を感じているのでしょう。

テレビや新聞では、強迫性障害の人が事故を起こしたり他人を傷つけたというニュースを見ることはありません。この理由は簡単であり、100万人以上の強迫性障害の人がいるにもかかわらず、事件を起こさないからです。

加害恐怖の人は自分と同じような人が100万人以上いるのに、誰も事件を起こさないと考えると、自分も加害恐怖を実行しないと納得するかもしれません。

 

3.おわりに

私は加害恐怖症にかかっていますが、他人を傷つけることはないと納得したので加害恐怖症に苦しまなくなりました。

私は車の運転などをしていると、今でも少しは誰かを傷つけるのではないかと考えることがありますが、すぐにその考えを止めることができます。

 

3-1.加害恐怖を克服する方法

この記事で紹介した洞察は認知行動療法の1つですが、認知行動療法には加害恐怖に向き合うエクスポージャ(暴露療法)などもあります。ほとんどの恐怖症にあてはまりますが、恐怖を克服するにはエクスポージャが必要です。

以下の記事で、加害恐怖を克服するための行動とエクスポージャを紹介しましたので、参考にしてみてください。

加害恐怖を克服する方法。私が強迫性障害(OCD)の加害恐怖症を治した方法

 

3-2.万引き恐怖症や窃盗恐怖症を治す方法

加害恐怖症の人は万引きをしたり、窃盗することを恐れているかもしれません。加害恐怖症の人は万引きをすることはありませんが、自分が何かをしてしまうことを恐れています。これは、万引き恐怖症や窃盗恐怖症と呼ばれるものですが、治すこともできます。

以下の記事で、万引き恐怖症や窃盗恐怖症を治す方法を紹介しましたので、参考にしてみてください。

強迫性障害の万引き恐怖症や窃盗恐怖症を治す方法と克服する対策

 


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