子供の成績の低下の原因は心の病気や精神病かもしれない。強迫性障害(OCD)の場合

子供の学校の成績が低下して悩んでいませんか。学校の成績が低下する理由にはいくつもありますが、その1つは心の病気や精神病になることです。子供が精神病になるというと信じられないかもしれませんが、精神病が発症する年齢は10代と20代が一番多いことがわかっています。

私は中学生の頃に不登校でしたが、その頃に不安障害の1つである強迫性障害(OCD)を発症しました。当時の私は学校の成績が低下していましたが、その原因の1つは強迫性障害です。

成績の低下を病気のせいにしていると思うかもしれませんが、精神病の原因は脳の機能に問題が生じることであり、学業にも大きな悪影響を与えます。

この記事では、精神病の1つである強迫性障害が学校の成績に与える影響を紹介します。もし、子供の学校の成績が低下していたら、精神病のことも考えてみてください。

頭が動かないときや感情がないときは心の病気?うつや不安障害と脳の関係

 

1.強迫性障害(OCD)とは

強迫性障害は精神病である不安障害の1つで、以下のような特徴があります。

 

1-1.特徴

  • 強迫観念:不都合な考えが心に浮かぶこと
  • 強迫行為:強迫観念を取り消すために、本人が安心する回数の繰り返しをすること

強迫観念は本人にとって都合が悪いことや恐ろしいことで、試験に落ちる、事故にあう、死ぬ、病気になる、火事にあうなどのことです。普通の人にもこれらが心に浮かぶことはありますが、気になることはありません。

強迫性障害の人は強迫観念が頭に浮かぶと、強迫観念が心に浮かんだときにしていた行為を繰り返して、強迫観念が実現しないようにします。
例えば、文字を書いているときに強迫観念が心に浮かぶと、その文字を書いて消すことを安心する回数まで繰り返します。ドアを開けるときに強迫観念が心に浮かべば、ドアの開け閉めを安心するまで繰り返します。

 

1-2.発症のメカニズム

強迫性障害の発症メカニズムにはいくつかありますが、脳の情報伝達に問題が起きていたり、短期記憶を司る扁桃体が過活動の状態になっていたり、ダメージを受けているといわれています。

扁桃体が過活動になるなら短期記憶の処理がうまくいきそうですが、実際にはうまくいきません。強迫観念を取り消したり強迫行為をすることに脳の資源(余裕)を取られてしまうからでしょう。また、短期記憶に問題が生じていますが、長期記憶に関しては問題がありません。

 

2.強迫性障害が成績を低下させる理由

強迫性障害が子供の学校の成績を低下させる理由を紹介します。強迫性障害の症状が出る原因は脳の機能に問題が出ているからで、気合や集中力、ポジティブシンキングなどでは解決することができませんし、ふざけているわけでもありません。

 

2-1.ワーキングメモリーの機能が低下するから

強迫性障害の人はワーキングメモリーの機能が低下していますから、それが必要とされることはほとんどが苦手になります。

私の場合を例にとると、会話や数学などの短期記憶が必要になることは苦手でしたが、世界史や英語などの長期記憶が必要な科目の成績は良かったです。
普通の人でも数学が苦手なことはよくありますが、会話を理解することができなくなったり、同じことを何度も聞くことはまずないでしょう。

 

2-2.繰り返しをすることで集中が途切れるから

強迫性障害の人は強迫観念が心に浮かぶたびに、それを取り消すための強迫行為を繰り返して心を落ち着けようとしますが、そのたびに勉強への集中が途切れてしまいます。

テストなどのストレスが強い状況では、強迫観念の症状が強くなるので、強迫性障害の人はテストなどの大事なときに一番弱くなります。健康な人でも本番に弱いことがありますが、その原因は本番に慣れていないことで、十分な経験を積むと本番に強くなります。しかし、強迫性障害の人は経験を積んでも不安が和らぐことはありません。

 

集中が途切れる例

例えば、国語の授業で文章を読んでいるときに、強迫性障害の人にとって不安を呼び起こすような記述を読んだとします。それは、物語の主人公が死んだり、不幸にあったりすることかもしれません。

強迫性障害の人はその不幸が自分にも起きることかもしれないと不安(強迫観念)になり、この不安を取り消すために繰り返し(強迫行為)を行うので、勉強への集中が途切れてしまいます。

私の場合を例にとると、私が強迫観念を解消するために繰り返す数は8ですので、同じ文章を8回読んで強迫観念を解消しようとします。それで気が済まないときにはまた8回読み直すことが頻繁にありました。

試しに、この段落の文章を8回読んでみてください。集中が途切れたり疲れてしまうことがわかるでしょう。

 

2-3.強迫観念を解消するのに多くの時間とエネルギーを使うから

強迫性障害の人の生活は、強迫観念とそれを取り消すための強迫行為をすることが中心といっても過言ではありません。強迫行為をするには膨大な時間とエネルギーを費やすので、勉強することに支障がでます。強迫行為に費やす時間とエネルギーには個人差がありますが、ひどい場合には一日に何時間も同じことを繰り返すことがあります。

私の場合には、ごみを捨てるときに何か大事なものを間違って捨ててしまうのではないかと考えることが良くありました(強迫観念)。

例えばティッシュをごみ袋に捨てる際に、その中身を1つ1つチェック(強迫行為)すると多くの時間がかかるので、勉強をするためのエネルギーや時間がなくなってしまいます。もちろん、まったく勉強することができなかったわけではありませんが、勉強の障害になっていたことは確かです。

 

3.おわりに

強迫性障害に限ったことではありませんが、子供が精神病である場合には放置しないでください。強迫性障害は自然に治癒することはないので、精神科に通院する必要があります。

強迫性障害の治療に関しては、精神科に通院して薬を服用するだけですし、入院する必要はありません(症状の強さにもよるかもしれませんが)。期間は1年程度でしょう。

強迫性障害が発症する原因は環境への不適応やストレスが原因であり、親の責任ではありません。しかし、子供が精神病を発症したときに、それに対処するのは親の責任です。未成年の子供が精神病に対処することはまず無理です。

強迫性障害にかかると、本人の能力を十分に活用することができないだけでなく、他の病気を合併症として発症することがあります。合併症として発症しやすいものには、うつ病や同じ不安障害の病気である社会不安障害(SAD)などがあります。社会不安障害は引きこもりと関係があるといわれています。

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です