自己責任論が使われる理由。他人を責めるのは人間の本能

自己責任論はよく使われますが、自己責任論が使われる理由に興味がありませんか?自己責任論が使われる理由を知っておくと、間違った自己責任論に気づくことができます。

自己責任論が使われる理由は、簡単で分かりやすく気持ちがいいからです。いくつかの欠点を除くと、自己責任論はほとんど完全な論理です。

この記事では、自己責任論が使われる理由を紹介します。

1.自己責任論が使われる理由

1-1.人間の攻撃性

人間には他人への攻撃性があり、他人を攻撃することに快感を感じます。この攻撃性は本能ですから、誰でもある程度の攻撃性があります。違うのはその程度や、成長の過程で生まれ持った攻撃性を取り除いたかです。

人間が自己責任論を好む理由は、困っている他人を自己責任論で攻撃や非難して、喜びを感じるからです。

他人の不幸は蜜の味ということわざがありますが、自己責任論は他人の不幸から自分の蜜を作る論理です。

自己責任論とは少し違いますが、嫌味や皮肉なども他人への攻撃の1つです。嫌味や皮肉を言う理由は簡単であり、他人を攻撃することで自分を高めたり攻撃する快楽を得るためです。

 

1-2.他人への無関心

自己責任論が使われる理由の1つは、他人への無関心です。ほとんどの人は他人のことに無関心ですから、他人のことを理解するつもりはありません。他人を理解する必要がなく面倒だからです。

このような状況では、他人の問題(経済的な困窮や病気など)を分析することはできないので、その問題の原因を正確に特定することもできません。原因が正確にわからなければ、自己責任論を使うしかありません。

自己責任論を使う人を観察してみるとわかりますが、他人の痛みを理解したり共感することへの姿勢が欠けています。

自己責任論を好んで使う人でも、自分に関しては自己責任論を使うとは限りません。この理由は自分のことに関心があるからでしょう。

 

1-3.わかりやすい

自己責任論は間違っていることが多いですが、1つだけ優れた点があります。それは説明のわかりやすさです。

他人の不幸や問題を正確に理解するには、その問題を丁寧に時間をかけて分析する必要があります。しかし、問題や原因を分析することは難しく面倒です。

自己責任論には、これらの難しさや面倒さがありません。苦しんでいる人が悪くて自業自得ということにすれば、わかりやすいからです。

自己責任論を使う人に共通することですが、問題を把握してからその原因を分析するのに数秒しかかけていません。この程度の時間と労力で出せる結論は、自己責任くらいしかありません。

 

1-4.わからないといえない

人間には見栄や自尊心がありますから、以下の言葉を使うことに抵抗があります。

  • わからない
  • 知らない
  • 理解できない
  • 難しい

これらの言葉を使いたくない人は、とりあえず問題の結論を出そうとします。自己責任論は簡単で分かりやすくどこでも使われているので、都合がいい言葉です。

 

2.自己責任論の欠点や問題

自己責任論は便利ですが、以下のような欠点があります。

自己責任論の欠点の1つは、問題を解決しないことです。人間の不幸の原因はその人のせいだと決めつけるので、その人は助けてもらえなくなります。

自己責任論の欠点の2つめは、人を苦しめることです。人を助けることができなくても、理解したり同情することはその人の苦しみを和らげます。しかし、自己責任論は他人を責めて苦しめるだけです。

自己責任論の欠点の3つめは、間違っていることです。問題の原因を正しく分析しないで飛びついた結論ですから、正しさを期待するのは無理です。

自己責任論はほとんどの場合、問題の解決に役立ちません。たまには、自己責任論が正しいこともあるでしょうが。

 

3.自己責任論を検証する

自己責任論で非難された場合には、他の責任のことも考えてみてください。他の責任の割合を明らかにすると、自己責任の割合が小さいことに気づきます。

例えば、虫歯になることの責任の割合は自己責任が20%、食事の文化が20%、体質が20%、親の教育が20%、社会の虫歯対策の低さが20%くらいかもしれません。この場合には、自己責任とは言えないでしょう。

最近の子供は虫歯が少なくなりましたが、これは虫歯対策が向上したからです。昔の子供は虫歯が多かったですが、これは自己責任ではないということです。

また、最近の子供の虫歯が少ないのは、子供の責任(功績)でもありません。

 

4.おわりに

自己責任論は頻繁に使われる論理ですが、その論理が使われる背景を知っておくと、自己責任論で非難されても傷つかないで済みます。
自己責任論は人間の悪い癖から出てきた誤解です。

就職氷河期の人・引きこもりやニート・病気に苦しんでいる人は、自己責任論で責められたり苦しむことがあります。しかし、気にしないでください。本人も気づいていないかもしれませんが、自己責任でないこともあるからです。

人間は自分の人生に責任がありますが、その責任には限度があります。また、自分の人生に関して、すべての責任をとることは不可能です。これは人間が未熟なのではなく、人間には限界があるからです。

 


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