髪型はランニングのタイムに影響するか真面目に調べてみた

ランニングしている人は髪型がタイムに影響するか興味がありませんか?髪の空気抵抗や重さはタイムに影響する可能性がありますが、影響がどれくらいかわかっていません。

髪の空気抵抗と重さに基づいて、丸坊主と一般的な髪型のタイムの差を計算すると、タイムの差はないことがわかります。タイムを短くするために丸坊主にしても効果はありません。

この記事では、髪型がランニングのタイムに与える影響を紹介します。

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1.髪の空気抵抗

髪は空気抵抗を増やすので、髪が長いほどランニングに不利になります。髪の空気抵抗を計算することは難しいですが、女性のオリンピックのアスリートを調べると、空気抵抗の影響を見積もることができます。

 

女性の髪形の空気抵抗

女性の100mの世界記録の多くは10秒7に集中しています。この世界記録保持者には、髪が長い人も短い人もいます。髪が長い人は髪を後ろで結っていますが、これは髪を頭の後ろに固定して、体の表面積を減らすためです。

髪の長さが違っても、ほとんどの記録は10秒7に集中しているので、髪型の影響はないとわかります。髪型がタイムに影響するなら、髪が短い人は10秒7より優れた記録を出すからです。

女性の世界記録保持者には背が高い人も低い人もいます。このことを考えると、身長の空気抵抗は小さくてタイムに影響しないとわかります。髪より表面積が大きい身長が結果に影響を与えないなら、髪型の影響もありません。

女性の世界記録保持者の身長差は最大で10cm以上あります。

 

男性の髪形の空気抵抗

空気抵抗は厳密には速度に比例するので、走る速度が速い男性は女性より大きな空気抵抗を受けます。女性の100mの世界記録保持者が走る速度を10秒7とすると、男性が100mを走る速度は10秒くらいですから、男性は空気抵抗が7%大きいことになります。

女性の髪形の空気抵抗が十分に小さいことを考えると、男性の髪型の空気抵抗の影響も小さいです。

 

2.髪の重さの影響

頭髪全体の重さには個人差がありますが、50g~100gほどです。アスリートの体重を60kgとすると、頭髪の割合は0.01%~0.1%になります。

頭髪の重さはランニングの速度に影響するので、タイムにも影響します。
(ランナーの運動量は質量×速度で一定です。ランナーの質量が重くなると速度は遅くなります)

頭髪の重さがタイムに0.01%~0.1%の影響を与えると仮定すると、競技ごとの影響は以下のようになります。

  • 100m(タイムが10秒の人):0.001秒~0.01秒
  • 10000m(タイムが28分の人):0.1秒~1秒
  • フルマラソン(タイムが2時間(120分)の人):0.6秒~6秒

これらのタイムを追求する人に限っては、髪型にこだわってもいいかもしれません。しかし、オリンピックのアスリートでなければ、髪型にこだわる必要はありません。

興味がある人は自分の体重とタイムに基づいて、髪型の影響を計算してみてください。

 

丸坊主にするとタイムは伸びる?

髪型を丸坊主にすると髪の重さを0gにできますが、一般的な短い髪形の重さは50gほどです。アスリートの体重を60kgとすると、50gの重さで生じるタイムの違いは0.01%で1秒もありません。タイムを短くするには一般的な短い髪形で十分であり、丸坊主にする必要はありません。

タイムを追求するなら、マラソン大会の前に散髪に行ってもいいかもしれません。散髪すると髪の重さを減らすことができますが、あまり効果はないと思います。

 

髪より体重を減らすほうが効果が高い

髪の重さを減らすことにこだわるより、体重を減らしたほうが効果があります。体重は50kg~60kgほどであり、減らせる量が大きいからです。

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3.おわりに

髪型の空気抵抗と重さへの影響は小さいので、タイムにほとんど影響しません。また、一般的な短い髪形と丸坊主のタイムの違いは1秒もありません。アフロなどの特殊な髪型を除いて、髪型は何でも構いません。

髪が長い女性はランニングするときに、髪を結って頭の後ろに固定してください。運動しやすいだけでなく、体の表面積を減らして空気抵抗を減らすことができます。

100mのランナーの多くが丸坊主にしているので、ランニングのタイムを追求する人は丸坊主の効果を信じているかもしれません。しかし、アジア系やヨーロッパ系のランナーで丸坊主の人は少ないです。オリンピックのアスリートは丸坊主の効果を信じていないのでしょう。

ランニングしている人は、散髪の前後でタイムが変わるかチェックしてみてください。自分で検証すると納得できます。

 

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