身長が高いとランニングが有利か不利になるか興味がありませんか?身長が高いと不利になります。
身長が高いとランニングに不利になる理由は、体重が重くなって故障しやすくなるからです。しかし、身長で不利になるのは非常に高い身長のアスリートに限られます。身長があまり高くない人や一般ランナーは不利になりません。
ランニングには足幅や空気抵抗の影響もありますが、これらは十分に小さいのでランニングにほとんど影響しません。身長が高いことで足幅が広くなってもタイムは変わりません。
この記事では、身長が高いとランニングに不利になる理由を紹介します。この記事は、フルマラソンのランナーに関するものです。
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1.身長が高いとランニングに不利な理由
1-1.アスリートに必要なことは故障しないこと
身長が高いとランニングに不利になりますが、その理由は身長が高いと体重が重くなって故障しやすいからです。
アスリートに最も必要なものは故障しないことです。アスリートの競技寿命は20年~30年ほどですが、体がこれだけの期間のトレーニングに耐える必要があるからです。
陸上のアスリートで故障するのは膝などの足ですから、足の負担を小さくするためにできるだけ体重を減らす必要があります。しかし、身長が高いと体重をあまり減らすことができません。
フルマラソンのランナーは体重を減らすほどタイムが伸びますが、体重を減らす理由は故障を防止するためでもあります。
1-2.アスリートの身長と体重の限界
世界記録の保持者を見ると、フルマラソンのランナーの身長と体重の許容範囲がわかります。
男性のフルマラソンのランナーの許容範囲は、身長が160cm~180cm、体重が50kg~60kgになります。
ほとんどのランナーの体重は60kgを下回っていて、60kgを超えるフルマラソンのランナーは少数ですから、アスリートの体重の上限は60kgだといえます。また、身長が185cmを超えるランナーは少数です。身長が高いと体重が重くなってしまうので、トレーニングに耐えれないのでしょう。
例えば、身長が180cmで体重が60kgになることはできますが、身長が190cmで体重が60kgになることは無理です。
1-3.足幅や空気抵抗
身長が高いと以下のような有利と不利の効果がありますから、高い身長が全体として有利か不利かわかっていません。しかし、これらの影響を正確に測定できなくても、全体としてはこれらが小さいことを確認できます。
- 足幅が広くなること(有利)
- 足の回転数が少なくなること(不利)
- 空気抵抗が大きくなること(不利)
- 体の面積が増えて冷却効率が高くなること(有利)
- 血管の総距離が長くなって、循環器系の負担が大きいこと(不利)
- 重心が影響を受けやすくなること(不利)
身長の高さが大きな影響を与えると仮定すると、駅伝やオリンピックの選手の身長のばらつきは小さくなります。しかし、実際には身長にかなりばらつきがあって、身長が高い人も低い人もいますから、どちらでも良いことになります。
これら全体の影響は非常に小さいか、問題にならない程度ということができます。有利と不利が混在していますから、全体の効果はゼロになるのかもしれません。
2.身長が低いランナーは有利?不利?
身長が低いランナーは有利でも不利でもありません。身長が低いランナーは体重が軽いので故障しにくいですが、これは不利でないだけです。ランナーとして有利とはいえません。
身長が低い人は体重が軽いのでスピードがありますが、十分にトレーニングをしたランナーも同じように体重が軽くなっています。身長が低い人は十分にトレーニングをしたアスリートに対して、利点がありません。
身長が低くて体重が重い人は不利です。
3.おわりに
日本人は身長が原因でランニングに不利になることはないでしょう。身長が185cm以下の人なら、ランニングで成功する可能性があります。しかし、体格がしっかりした人に限っては、ランニングで不利かもしれません。
趣味でランニングする一般ランナーは、身長や体重を気にする必要はありません。身長や体重が問題になるのはトップレベルのアスリートに限られます。趣味でフルマラソンを走る程度なら、身長の高さは問題になりません。
体重が重いとアスリートのようなハードなトレーニングをすることはできませんが、趣味で走る人には不要です。