日本は高齢化社会が進んでいて、医療や社会保障の費用の増加、人手不足など多くの問題が起きています。これらの問題を解決するには、ランニングやジョギングが役立ちます。
日本では、高齢者が健康を維持するための方法がいくつも普及しています。血圧を下げるために減塩の食事をすること、肥満にならないために脂肪が少ない食事をすること、体力を維持するために適度に体を動かすことなどです。
しかし、これらの方法は高齢者の体力を維持することには役立ちません。体を動かすことには体力を維持する効果がありますが、その強度が十分ではありません。
ランニングは趣味として行われるスポーツですが、健康を維持する効果もあります。高齢者のスポーツとしてランニングが普及するようになると、高齢者の体力や健康を維持することにつながります。
この記事では、ランニングが日本の高齢化社会の問題を解決したり、緩和することに役立つ理由を紹介します。
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ランニングが高齢化社会の問題を解決する
日本の高齢化社会には多くの問題がありますが、大きな問題には以下のものがあります。
- 医療費などの社会保障費が高くなる
- 介護の人材が足りない
- 介護のために現役の労働者が不利益を受ける
- 労働人口が足りなくなる
日本ではランニングが一般的な趣味として普及していますが、若い人や現役世代だけでなく高齢者もランニングをするようになると、以下のように問題が解決されたり緩和されます。
医療費を減らすことができる
高齢者がランニングなどの運動で健康を維持することができると、その医療費を減らすことができます。
高齢者の健康問題には高血圧や糖尿病、膝の痛み、体が弱って歩けないことや寝たきりになることなどがありますが、ランニングはこれらを解決したり緩和することはできます。
ランニングで健康を維持する方法は、ランニングをすることができないほど弱った高齢者の健康の維持に役立ちません。しかし、まだそれほど弱っていない人には役立ちます。
健康寿命を長くして、介護の人手を減らせる
高齢化社会の問題の1つは、介護に必要な人手が足りないことです。その原因は介護職が難しい仕事であったり、介護を必要とする高齢者の数が多すぎることなどです。
経済的な理由などで、高齢者が必要なサービスを受けることができない場合には、その家族が高齢者を介護することになり、介護のために仕事を辞める介護離職が問題になります。
高齢者がランニングすることで健康寿命を延ばすことができると、介護を必要とする高齢者の数を減らすことができるので、介護士などの人手不足を解決することができます。
80才以上の人は介護が必要になるかもしれません。しかし、それより若い高齢者の介護が不要になるだけでも、一定の効果があります。また、ランニングなどで体を鍛えておくと、介護のレベルを下げることもできます。
例えば、自分でまったく歩くことができない高齢者と、風呂に入るときに限って介護を必要とする高齢者では、それらの介護の難しさが違います。
健康寿命が延びて労働人口が増える
高齢者の健康寿命が伸びると、高齢者が働くことができる期間が伸びて労働人口を増やすことができます。
日本は数十年前から高齢者化社会になることがわかっていたのに、必ずしも十分な対策をとることができませんでした。もちろん、十分な対策をした結果が今の状況なのかもしれませんが。
女性の社会進出なども1つの選択肢ですが、元気な高齢者を増やすという解決策もあります。もちろん、ランニングで高齢者の健康寿命を伸ばす方法は、他の方法と並行して行うこともできます。
おわりに
日本の平均寿命はどんどん伸びていきますが、これほどまでに平均寿命が延びると、健康寿命を伸ばす方法が必要です。ランニングはこれに役立ちます。
高齢化社会が十分に進行した日本では、ランニングを普及させても手遅れに見えるかもしれません。しかし、日本の高齢化社会は始まったばかりです。ランニングは現在の高齢者に役立たなくても、その次の世代には役立ちます。
例えば、高齢者になってからランニングを始めることは難しいですが、50代や60代のときにランニングを始めることはできます。60代で健康を維持することができると、それは70代、80代のときの健康にもつながります。
ランニングは個人の健康の維持にも役立つ
この記事では、日本の高齢化社会の問題を解決する方法を紹介しましたが、紹介した方法は個人にも役立ちます。
例えば、介護が必要な高齢者は家族などに介護の負担をかけるでしょうし、医療費も増えます。ランニングをすることによって、これらの問題を解決したり緩和することができるなら、それで十分でしょう。
将来に介護をされたくない人は、ランニングを始めて健康を維持してください。ほとんどの人は家族に介護の負担をかけたくないと思うでしょうが、それには具体的な行動が必要です。