マスクはランニングやスポーツに、トレーニングの効果があるともないとも言われています。マスクを着けて呼吸がしにくくなると、高地トレーニングや低酸素トレーニングと同じになるなどです。
この記事では、マスクはランニングに効果がないことを紹介します。
マスクはランニングのトレーニング効果がない
マスクを着けてランニングすると、以下のような特別なトレーニングの効果があるという考えがあります。
- 高地トレーニング、低酸素トレーニングの代わりになる
- 肺活量が増える
- 横隔膜の筋肉、呼吸に使われる筋肉が発達する
- 1回の呼吸量が増える
- 消費カロリーが増える、痩せる
しかし、私はそれは間違いだと思っています。マスクを着けてもランニングに効果はありません。
プロのアスリートを見てみると、マスクに効果がないとわかります。プロのアスリートのトレーニングが公開されていますが、アスリートはマスクを着けていません。アスリートがマスクに効果がないと思っているからです。
ランニングに限ったことではありませんが、悩んだらプロを参考にするべきです。素人がプロをまねることはできませんが、学ぶことは多いです。
もしかすると、マスクにはプラスの効果があるかもしれません。しかし、それを上回るマイナスの効果があるかもしれません。アスリートがマスクを着けない理由を正確に知ることはできませんが、トータルではプラスにならないのは確かです。
一般人がトレーニングを工夫するのは自由です。しかし、アスリートがしないことを一般人がする必要はありません。
※この記事のマスクは一般的なマスクのことで、風邪の対策として使われるものです。特別なマスクのことではありませんし、おすすめのマスクもありません。
科学の注意点
科学には面白いところがあり、複数の研究が正反対の結論を出すことがあります。ある研究はプラスの効果を主張して、別の研究はマイナスの効果を主張する感じです。しかも、どちらの言い分も説得力があるので、どちらが正しいかわからないことがあります。
一般人が研究の詳細を調べることはできませんが、検証することはできます。マスクの効果に関しては、プロのアスリートのトレーニングを調べることで、効果を検証できます。
私はプロのアスリートの様子を見ることで、一般的なマスクはランニングに効果がないと判断しました。少なくとも、マスクに効果があると信じる理由はありません。
なんでもそうですが、ある程度は疑ったり検証する姿勢をもつほうが、人生がうまくいきます。専門家の主張を、そのまま受け入れる必要はありません。私が頑固なのかもしれませんが!
コロナの流行とマスク
コロナの流行が始まったとき、ランニングでもマスクを着けるべきという考え方が広がりました。コロナの流行を防ぐにはマスクが必要ですが、ランニングでマスクを着けるリスクが見逃されました。
多くの人はランニングをしないので、マスクを着けてランニングするリスク(熱中症や呼吸)に気付くことは難しいでしょうが。
マスクはランニングの負荷を高める
マスクを着けてランニングすると息苦しいので、ランニングの負荷を高めることができるという考えもあります。しかし、これもあてになりません。確かに苦しいですが、それが何の役に立つかわからないからです。
マスクに効果を期待するのではなく、トレーニングの距離・本数・設定タイムを正しく調整するほうが効果的で確実です。アスリートもそのように考えています。
アスリートはインターバルトレーニングなどをすることで、負荷が高いランニングをしています。マスクにこだわる理由はありませんし、インターバルトレーニングの効果は証明されています。
マスクにプラスの効果があるかわからないなら、マスクを着けないでランニングするべきです。マスクを着けなければ、強度が強いトレーニングもできます。
マスクがランニングに効果があること
マスクはランニングの乾燥対策になる
マスクがランニングに役立つとしたら、冬の乾燥対策です。冬にランニングすると、冷たい空気が鼻に痛いですし、乾燥した空気がのどの粘膜を傷つけます。マスクはこれらを緩和するかもしれません。
私は冬にも1日に1時間のランニングをしますが、冷たい空気が辛いです。鼻だけで呼吸すると鼻が痛いので口を開けて呼吸しますが、帰宅して喉のうがいをすると少し出血します。
私はコロナ対策を兼ねて、マスクを着けてランニングしてみるつもりです。冬の乾燥で粘膜が傷つくと、感染症になりやすくなるかもしれませんから。
冬のランニングとバフ
冬のランニングでは、マスクの代わりにバフを使うこともできます。バフはマフラーのように、口元を覆うものです。バフは快適にランニングすることに役立つそうです。おすすめのバフはありません。
私はとりあえずマスクでランニングしてみて、駄目だったらバフを買ってみます。冬には毎日洗濯ができないので、マスクとバフの両方を使うかもしれません。バフは顔につけるものですから、毎日きれいなものを使いたいです。
マスクやバフをつけると、トレーニングとしてのランニングはできないですが、普通のジョギングはできます。1週間のうち4日くらいはジョギングですから、快適になるはずです。
マスクはランニングの花粉症対策になる
花粉症対策のマスクを使えば、ランニング中の花粉症の対策になります。しかし、ランニングの際中に花粉症を発症することはありません。ランニングで交感神経が活性化して、花粉に対して体が反応しないからです。
以下の記事で、ランニングの際中には花粉症にならないことを紹介しています。
花粉症はランニングで治る?花粉症を抑える方法や対策
マスクはランニングの排気ガス・PM2.5の対策になる
マスクには大気汚染から体を守るものがあります。これを使えば、ランニングで大気汚染の原因になる化学物質を吸い込む量を減らすことができます。しかし、本当にそのような対策が必要かは地域によります。
排気ガスやPM2.5は危険なイメージがありますが、住んでいる地域によって濃度が違います。ほとんどの人はそこまで考える必要がありません。
どうしても気になる人は、そらまめ君(環境省大気汚染物質広域監視システム)使ってみてください。これは地域ごとの大気をチェックできます。大気が危険ならマスクを使うべきです。
私はランニング歴7年のベテランですが、マスクを使わないでランニングしています。大気汚染を気にしたことはありません。試しに私が住んでいる地域の濃度をチェックしてみましたが、大丈夫でした。
道路で働く工事の業者、配達業の人は多くの排気ガスを吸い込みますが、健康問題にはなっていないようです。1時間のランニングをするくらいなら、気にする必要はありません。
おわりに
この記事では、マスクがランニングに効果がないことを紹介しました。マスクを着けると熱中症になりやすくなるとも言われています。そのことを考えると、無理してマスクを着ける必要もありません。
冬になると熱中症のリスクは小さくなりますが、マスクを着けると呼吸がしにくいので、別のリスクがあるかもしれません。