ランニングやジョギングでは筋肉が損傷しないので、超回復が不要です。筋トレと同じように、ランニングには超回復が必要という考えもありますが、これは間違いです。
ランニングで筋肉が損傷するのは、100mや400mなどの短距離の選手、フルマラソンに参加したりハードなトレーニングをした場合だけです。一般ランナーや趣味でランニングする人は、筋肉の損傷がほとんど問題になりません。
この記事では、ランニングに超回復がない理由を紹介します。筋肉を超回復させるために休養日を設けているランナーは参考にしてみてください。
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ランニングやジョギングに超回復がない理由
超回復は損傷した筋肉が再生することで、損傷する前より強くなることです。筋トレなどで筋肉を強く損傷すると、超回復が必要になります。
しかし、ランニングでは筋肉をほとんど損傷しないので、超回復も起きません。ランニングでも多少の筋肉は損傷しますが、損傷する筋肉は少ないので、超回復とはいえません。普通の回復です。
ランニングすると片足に体重の3倍の負荷がかかるので、筋肉にも大きな負荷がかかっているように見えます。しかし、ランニングの動作は速くて反動を使っているので、筋肉への負荷はあまり高くありません。
これは筋トレでも同じです。速い動作の筋トレは負荷がかからないので、あまり辛くありませんし筋肉も損傷しないです。
ランニングで損傷がひどくなるのは、筋肉ではなく関節や骨などです。これには超回復がありません。
アスリートの休養
オリンピックレベルのマラソンのアスリートをみると、ランニングに超回復が必要ないことを確認できます。アスリートは専門知識がある医師や科学者からサポートを受けていて、科学的なトレーニングをしています。
マラソンのアスリートの練習は1日に2回の練習を行う2部連であり、休養日はありません。休養日は大会に参加するために移動するときや本番前くらいです。休養日がない理由は、筋肉の超回復がないからです。
マラソンのアスリートは激しいトレーニングをしたときに、筋肉が損傷することはあります。このときには、筋肉を回復させるための休養が必要です。
しかし、アスリートの休養はゆっくりランニングすることであり、完全に休養することではありません。同じように、趣味でランニングしている人も完全に休養する必要はありません。
ランニング後に筋肉が痛むとき
一般のランナーは足に異常を感じたり、筋肉が痛くなったら休養日が必要です。ランニングで筋肉が痛くなる理由は、筋肉痛か筋肉が損傷しているかです。
筋肉痛の原因は乳酸がたまっていることですから、ゆっくりランニングしても構いません。血流が良くなると乳酸の除去が早くなるとされています。筋肉は損傷していないので、超回復は起きません。
フルマラソンに参加したり、長距離の練習やハードなトレーニングの後には、筋肉が損傷している可能性があります。この場合には、筋肉の超回復を促すために完全休養してもいいと思います。
超回復にかかる時間や日数
超回復にかかる時間は48時間ほどですから、これより長い休養は不要です。フルマラソンに参加したりハードなトレーニングをした後には、2日ほど休養日にしても構いません。
休養日は3日以内にしておくのがおすすめです。これより長い日数の休養をとると、体重が増えたり乳酸の分解能力が低下するからです。筋肉が超回復しても、他に悪影響がでます。
フルマラソン後の2日間は完全休養にして、それ以降はゆっくりランニングするようにすると、筋肉の超回復と運動能力の維持を両立できます。
ランニングの休養とは
ランニングに休養が必要な理由は、体力の回復や足と膝などの関節を回復させるためです。ランニングは関節や骨への負担が大きいので、これらを守るために休養することがあります。筋肉の再生ではありません。
ランニングを継続した人は、体重が軽くなったり足や膝などが十分に強化されています。このレベルになると、休養日がなくても問題ありません。
例えば、私は趣味で2013年からランニングしていますが、毎日10kmほどを走ります。私はハードなトレーニングの後に、休養としてゆっくりランニングします。休養日がなくても困りません。
私は男性で身長が181cm、体重が62kg、ゆっくりランニングするときのスピードは5分/kmくらいです。この程度のランニングでは、筋肉は損傷しません。
ランニングの筋トレと超回復
ランニングのトレーニングとして筋トレをしている人は、筋トレで損傷した筋肉を超回復させるべきかもしれません。この場合には、筋トレだけを休むのがおすすめです。
筋トレには筋持久力や最大筋力を鍛えるものがありますが、最大筋力を鍛える筋トレをしている人は、筋肉が損傷することもあります。最大筋力を鍛える筋トレは、回数が少なくて限界の筋力を使うものです。
おわりに
ランニングに超回復はないので、休養日も不要です。疲労や足の痛みがなければ、ゆっくりランニングするだけでも休養になります。
ランニングに慣れていない初心者は、休養日を設けるのがおすすめです。筋肉は超回復しませんが、足や膝が痛くなることを防げるからです。足や膝を守るには、休養が1番の方法です。