部活動やスポーツでランニングや走り込みをしていませんか?走り込みは必要とも不要とも言われていて、見解が分かれています。
ほとんどのスポーツにとって、走り込みは必要です。走り込みは体調や体重の維持に役立ちますし、故障を避ける効果があるからです。
この記事では、走り込み(ランニング)が必要な部活やスポーツ、役割を紹介します。走り込みが嫌いな人は参考にしてみてください。
目次
1.走り込みの効果
部活やスポーツの走り込みの種類はいくつかありますが、5km~10kmのランニング、1時間~2時間のランニング、25m~100mのダッシュの繰り返しなどです。これらの効果は以下のようなものです。
体調の維持
走り込みする一番の理由は、体調や体重を維持するためです。スポーツは足や膝に負担がかかるので、足や膝を故障する危険があります。走り込みをすると、筋肉や関節を鍛えることができて、故障の危険を下げることができます。
意外に思うかもしれませんが、スポーツで一番大事なことは怪我をしないことです。怪我をしたら引退することにつながりますし、長期の休養をすると成長が止まってしまいます。
これは短距離のランナーも同じです。100mの選手が長距離の走り込みをするのは無駄と思うかもしれません。長距離の走り込みは100mのタイムを伸ばすことに役立ちませんが、故障を避ける効果があります。
中学校や高校の学生は陸上部の友人に、走り込みを聞いてみてください。短距離と長距離の選手はどちらも、走り込みをしているはずです。
陸上のトレーニングの時間の多くは、ゆっくりのペースの走り込みです。ハードなトレーニングは必要ですが、これが多すぎると故障につながるからです。
持久力の向上
持久力は運動能力の1つで、長距離や長時間の運動に必要です。試合だけでなく練習を続けるにも持久力が必要ですから、ほとんどの運動では持久力が必要です。
持久力を鍛えるだけなら辛い走り込みは不要であり、5分/kmほどのスピードのランニングで10kmを走れば十分です。
スピード持久力の向上(心肺機能)
スピード持久力は持久力の1つですが、持久力とは違います。持久力は長時間や長距離の運動に必要であり、スピード持久力は激しい運動や速いスピードの運動に必要なものです。
例えば、フルマラソンのランナーは持久力に優れていますが、5000mのランナーとしては優れていないことがあります。5000mはフルマラソンよりスピードが速いので、高いレベルのスピード持久力が必要だからです。
スピード持久力を鍛えるには、ダッシュを繰り返す走り込みが必要です。
2.走り込みがいらないスポーツ
スポーツには持久力もスピード持久力もいらない競技があります。このスポーツに限っては、走り込みは不要です。
例えば、力士は持久力やスピード持久力を必要としません。試合が10秒~20秒で終わるので、必要なものはスピードと筋力だけです。しかし、体重が重くて走り込みをしないので、足を怪我する力士も多いです。
相撲と少し違いますが、ボクシングではスピード持久力が必要です。ボクシングの1つのラウンドの時間は3分、休憩時間は1分、試合全体の時間は10分以上になることがあります。
走ることが多いサッカーや野球・バスケットボールなどでは、持久走は必要と考えて間違いありません。サッカーでは、足や膝を痛める人が多いです。
3.走り込みが必要とは限らないスポーツ
いくつかのスポーツでは、同じスポーツでも役割によって走り込みが必要なことも不要なこともあります。
サッカーに走り込みは必要?
ゴールキーパーと他の選手の役割は違うので、求められる能力も違います。
ゴールキーパーには瞬発力とスピード持久力が必要ですが、この理由はゴール付近の攻防やPK戦に瞬発力とスピード持久力が必要だからです。しかし、ゴールキーパーが敵陣まで攻めることはないので、持久力は不要です。
FWやMFなどは敵陣まで攻めるので、持久力とスピード持久力が必要です。ボールをキープして走り続けるには、走り込みが役に立ちます。
しかし、どの選手も走り込みをするべきです。走り込みは故障の危険を下げたり体重を維持する効果があるからです。
野球に走り込みは必要?
選手の役割によって、走り込みが必要か不要か違います。
ピッチャーやキャッチャーはスピード持久力や持久力がいりません。ピッチャーが投げ続けるには持久力が必要ですが、走り込みでこの持久力を鍛えることはできません。ピッチャーに必要な持久力を鍛えるには、投げ込みをするべきです。
打者は盗塁したり出塁する必要がありますから、瞬発力とスピード持久力が必要です。盗塁や出塁には走り込みが役に立ちます。
ピッチャーやキャッチャーも打席に立つことはありますが、出塁することまでは求められていないでしょう。
バスケットボールに走り込みは必要?
バスケットボールの選手には持久力とスピード持久力が必要ですから、2つの走り込みが必要です。
走り込みの1つ目は1時間のランニングです。バスケットボールの試合時間は1時間~2時間ですから、1時間は走れるようになるべきです。
走り込みの2つ目はダッシュを繰り返すことです。バスケットコートのサイズは28m×15mですから、少なくとも25mのダッシュを何回もできる必要があります。
バスケットボールの走り込みには、25m~50mのダッシュを繰り返すのがおすすめです。
4.走り込みはインターバルトレーニング
私も経験していますが、走り込みは退屈で辛くて嫌いでした。しかし、走り込みの効果や必要性を理解すると、走り込みをするモチベーションを維持することができますし、走り込みの効果を上げることができます。
陸上競技では、走り込みはインターバルトレーニングと呼ばれます。これは短い距離を速く走って休憩することを繰り返すもので、スピード持久力を鍛えるためのものです。インターバルトレーニングはオリンピックのアスリートもする本格的なトレーニングです。
ほとんどの部活動やスポーツでは、短い距離のダッシュを繰り返すことを走り込みと言いますが、これはインターバルトレーニングのことです。走り込みはスピード持久力を鍛えるのに適した方法です。
走り込みが面白くない人は、陸上の本を読んでインターバルトレーニングを調べてみてください。走り込みの必要性や効果を理解することができます。
納得して走り込みをするなら、走り込みの退屈さや辛さに我慢できます。
5.おわりに
迷った場合には、ゆっくりのペースでいいので1時間ほど走るべきです。体調と体重の維持に役立ちますし、足や膝が故障する危険を小さくできます。
持久力はあっても困りません。部活をしている中学生や高校生は、少なくとも10kmを走れるだけの持久力をつけておくのがおすすめです。10kmのランニングは大変に見えるかもしれませんが、私はほぼ毎日しています。