陸上競技に駅伝が必要な理由。駅伝が役に立つこと

日本人がオリンピックや世界クラスのマラソン大会で優勝することはあまりありませんが、その原因は駅伝にあるという指摘もあります。

フルマラソンと駅伝は距離が全く違うので、駅伝出身の選手はフルマラソンで勝つことができないという指摘は、正しい部分もあります。日本人選手がオリンピックのフルマラソンで優勝するという観点からすると、駅伝は必ずしも最高の選択肢とは言えません。しかし、駅伝だけがもつ長所もありますし、駅伝を悪者にすることは間違っています。

この記事では、駅伝が陸上競技に必要な理由を紹介します。参考までに、私は駅伝の経験者ではありませんし、趣味でランニングをしている一般の人です。

 

1.駅伝が陸上競技に必要な理由

1. 全ての選手がオリンピックを目指すわけではないから

ほとんどの陸上選手はオリンピックを夢見るでしょうが、実際には就職などと折り合いをつけて、人生のバランスをとります。大学を卒業したことをきっかけに陸上をやめる人も多いですし、全ての選手がオリンピックを目指すことは現実的ではありません。実業団に就職することも選択肢ではありますが、採用人数は多くありません。

学生時代の楽しい思い出を作るものとして、駅伝があってもいいと思います。オリンピックで日本の選手が優勝することは多くの日本人の願いではありますが、そのために若い選手から思い出や喜びを作る機会である駅伝を奪うのは間違っています。

 

2.若い選手にチャンスが与えられるから

フルマラソンで活躍する選手は20代の半ばから30代の前半に多いように思います。大学に所属する選手は18才~22才が多いでしょうから、フルマラソンに参加するとまず勝つことはできません。

駅伝は大学間の競争として行われるものですから、実業団やプロの選手が参加してくることもありません。若い選手に勝利するチャンスが与えられることはいいことです。もし駅伝がないとすると、18~22才の選手は活躍する機会が減ってしまうので、陸上競技をやめてしまうかもしれません。

 

2.駅伝とオリンピックのフルマラソンを両立するには

私なりではありますが、駅伝競技出身の選手がフルマラソンにも活躍できるようにする対策を考えてみます。

プロ業界を参考にして故障者を減らす

大学出身のプロ野球選手にも共通することですが、駅伝出身の選手は故障が多いとされています。故障を減らすような対策をとることができれば、駅伝出身の選手がフルマラソンに移行することが簡単になるかもしれません。
大学の駅伝の選手よりも選手寿命が長いプロ野球やプロサッカーなどのプロの業界が参考になります。

 

短い距離適性の選手を育成する

駅伝の区間距離に関しては、5km~30kmのようなバラエティを増やすべきです。箱根駅伝を例にとると、その区間はほぼ20kmですが、他の距離適性をもつ選手が活躍できないだけです。5km、10kmなどの短い距離の区間を入れると選手の層も広がります。

短い距離のトレーニングをするとスピードが強化されますが、これはフルマラソンにも役に立ちます。日本の一般的なフルマラソンのトレーニングでは、走る距離を多くすることが大事とされていますが、これはスピードを犠牲にしたものです。
陸上競技の経験者やランナーは経験したことはあるでしょうが、月間走行距離数を増やそうとすると早く走ることができませんから、ゆっくり走ることに慣れてしまいスピードが落ちてしまうことがあります。

 

おわりに

日本人のフルマラソンの選手がオリンピックで優勝することができないと、駅伝がその原因であるとの指摘がよくありますが、私はそうは思いません。駅伝は陸上競技会だけでなく、私のような駅伝を見ることが好きな一般の人にも役立っています。

仮に駅伝を廃止したとすると、その分だけ陸上競技をする人口が減るかもしれません。競技人口が多ければ競争が生まれ、その過程で強い選手も現れるので、駅伝は競技人口を増やすという観点からも役に立っています。
競技人口が減ると、選手が少数精鋭になるという考え方もありますが、それは間違いです。多数の選手から競争によって選抜された場合に限って、少数が精鋭になるのであり、母数となる数がもともと少数の場合には、少数を選んでも精鋭になりません。十分な競争を経験していない人が集まるだけです。


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